断食療法


断食を適切に行えば、この世でこれほど健康になれる方法ないだろう。重い病気も治し、体や心の状態を良くし、細胞は生まれ変わり、人体エネルギーレベルも高まる。
いろいろな断食療法があるが、次の二つ、ドライ断食と普通の断食が、一番やりやすく効果的だ。

ドライ断食

これが一番シンプルなメソッドだ。なにしろ何も口に入れる必要がない、水さえも。さらにもっとその効果を高めようとするなら、水にいっさい触れないことだ。断食中はどんな水分からも体を遠ざける。体浄化(排泄機能)の効果は通常の断食の2〜3倍だ。ドライ断食を一週間したなら、その効果は水だけ断食の2〜3週分である。

ドライ断食はその状況によるが1〜14日が限度だ。空気が乾燥し、気温も高かったら、飲まずにいられる時間は短くなる。汗を出すような運動などをする人も長くはできない。もし、これらの状況が平均的な場合、大体7日間くらいだ。断食中は体の中の水分を示す肌の湿度をよく観察する方がいい。もし体の水分量が限界を超えて低下すると、体の機能が停止する。つまりは死ぬ。普通の状況でそのぎりぎりの限度を超える危険を起こさない範囲は大体4日間だ。
もう一つ決め手になるのは、体に蓄積された毒素(水で洗い流した方がいい)の量だ。例えば、もしその人が塩分の多い料理をたくさん食べていたとしたら体がその余分な塩分を出してしまってからドライ断食を始めた方がいい。つまり、水断食をしてからドライ断食に入るのがベストだ。初めの一週間は水のみでして、次の週は水なしだ。もし長く断食をする予定なら前の週の水摂取を控える(5〜6日間にする)とよい。どちらにしても、はじめの2、3日の水断食で、飲みたいという欲求はほとんどなくなることを感じるだろう。どんな断食でも体が求める以上の水を飲んではいけない。

通常の断食

断食とは何も摂取しない事だ。水分に溶けたもの(砂糖、蜂蜜、コーヒー、紅茶、果物など)でさえ。ジュースもここでは勧められない。そうでないとリクイダリアンダイエットになってしまう。断食中飲む水は蒸留水か脱塩(脱イオン)水が良い。ここで重要はことは、飲み水に何かを入れること(味付けのために入れる数滴のレモンでさえ)体が浄化するところを邪魔することになる。
この断食は1日から数ヶ月続けられる。これは蓄積された(主に皮下)脂肪の量による。平均では、一キロの脂肪をなくす(燃焼)のに2〜4日間の断食が必要だ。よって、もし20キロの体重過多の人は40〜80日間断食を続けられる(理論上)。普通は1〜40日だ。一般的に期間が長いほど、効果もよくなる。標準体重の人が2週間以内の断食をした場合、その効果はずっとは続かないかもしれない。体重過多の人の場合、余分な脂肪を落とさないといけないので、体が健康を取り戻して細胞が輝きだすまでの時間はもっとかかるだろう。

もし断食をするのが初めてなら、まず実験したほうがいい。いつやってもよいが、初めてのときは24時間(一日)であること。1週間後かそれくらいに今度は3日間したらよい。また休んで、次やる時は5日間、または1週間やったらよい。その後、それまでに得た自信と経験で、10日間または2週間簡単にできるだろう。そして次は数週間できるようになる。生理学的に見ると、普通の人(体重過多でもやせすぎでもない)の場合、40日間の断食は奇蹟を起こす事もよくある。体の細胞をかなり若返らせ、ほとんど全ての病気を治し(ガンなどの病気は2,3回の断食が必要)しわを無くし、髪を増やし、白髪を無くす。断食をした人達は嬉々として自分たちの体験を話す。「これほどいい気分になったのははじめてだ。」「病気になったことがないといっても、本当の健康がどういうものかは、断食をして初めて分かる。」

断食をする際、体の機能をとめてしまう、危険な事が一つある。それは恐れだ。私たちがずっと慣れ親しんでいる社会通念。人はきちんと食べなくてはいけない。断食は死を招く危険な事だという人の意識下に深く根付いた概念だ。もし、あなたもそういったものを信じるなら、はじめは2、3日でやめたらいい。先に述べた、24時間、2日、3、5、7、10……と経験するうちに、その深く根付いた信念は誤解に基づくものだと分かるだろう。


断食中起こりえるトラブル

断食中、体はいろいろな不快な症状に悩まされる。感じ方は人それぞれだ。期間中、全くそんな症状のない人もいれば、あまりにひどくて死にそうだという人もいる。もし快調なら、別のことをしながら癒し、若返りのプロセスを楽しめばいい。もし不快であるというなら、それは体の浄化のサインであり、それが通り過ぎるのを根気を持って待つべきだ。それらの症状が断食ストップを要求しているというケースはほとんどない。

以下のような不快な症状を経験するかもしれない:

もしこれらの、またはこれ以上の症状が現れたら、数時間、数日、(滅多にないが)数週間、消えるのを待てばよい。これらの症状は体にとって危険な事ではない。しかしながら、これらのうち気をつけなければならないこともある。例えば、もし血圧があまりに下がったら、車の運転をしたり、泳いだりなどの血圧があがる時に注意が必要だ。断食を始める前から血圧が低い場合はもっと注意がいる。危険なほどまで落ちる前に、体操をしたり、ハーブを飲んだりするべきだ。もし、腎臓結石がある場合、断食の前にとってしまうか、スローな断食をしたほうがいい。なぜなら長い断食は石の消え方が速く(それが大きな破片をならなければよいが)その破片が尿管をふさいでしまう(痛みがものすごく、危険といえる;もしこうなったら断食をとめない方がいいがそのふさいでいる破片を取り除く適切な処置をとらないといけない)

まとめると:全ての不快な症状は、体が(長年蓄積した)毒素と死んだ細胞を取り除き、機能を正常にしているサインである。体の完全なる自己統制機能が、完璧な状態を取り戻しているのだ。体に食べ物が入ってこないこの期間に体は元の働きを取り戻し、必要な調整を行う。長すぎないように行えば、断食はとてもよいものだ。長くやりすぎた場合、体の細胞と生命エネルギーを失う。


特筆事項

大腸掃除(浣腸)
断食前また断食中(ドライ断食以外)、水を使った断食(浣腸)で大腸を掃除するのをお勧めする。浣腸というものに嫌悪感を示す人もいる。もしあなたがそうなら、する必要はないが、その方法を手放す前に頭に入れておいて欲しい事は、汚れた腸は腐敗物を含んでおり、その腐敗物は血液中に吸収され体全体の組織(脳を含む)に運ばれる。これらの毒素は不快な症状を引き起こし、腎臓や肝臓に余計な仕事を与え、体全体の組織を回り歩く。一部分の腸内物質は決して排出される事がない;それは宿便となって内部にへばりつく。そのような宿便は潰瘍やガンを含む腸の病気を引き起こす。これらの事実を踏まえた上で浣腸についてもう一度考えて欲しい。浣腸をして、出てきたものを見た時、こんなものが今まで入っていたのかと驚く事だろう。

腸を洗うには、流水を使えばいい。大腸は約80センチで、カーブのたくさんある管だから、完全にきれいにするには、何回かじっくりと行う必要がある。やる回数や、深さについて心配する事はない。例えば、断食のはじめの週、毎日一回してもよいし、次の週は2日に一回、その後は一週間に2回など。腸の中を完全にきれいにするには、一月かかるといっていい。丁寧な浣腸はそれだけでもかなり効果的な療法である。断食をしなくても、いわゆる「不治の病」を治してしまう事ある。特に1週間かそれ以上の断食をした後で浣腸をして、。多くの人が腸から出てきたものを見て驚く。多くが何年も腸管にへばりついていたものだ。子供の頃に食べたものの残りかすが40年経ってもへばりついているのも珍しくない。断食と深い浣腸を組み合わせた場合のみそれは排出できる。

体操

断食中は体を動かした方がいい。オフィス業務など、体をあまり動かさない生活をしている人は特に。ウォーキング、サイクリング、スイミング(自然の中で)がお勧めだ。運動は、体が毒素が排出するのをより速く、より効果的にする。エネルギーの低下でいらいらしたり、だるく感じたりする時は特にするとよい。もっと強い虚弱感に襲われて長く立っていられないなどの時は横になりしばらく休むとよい。あなたの直感でどうするのがよいかわかるだろう。

筋肉を疲れさせずに、体にエネルギーを与える運動(エネルギー体操)がよい。気功、太極拳、ヨガ、アイソメトリック体操、などは特にお勧めだ。それらを知らなくいからといって心配する事はない。人は潜在的に色々知っているのだ。単純に、体の中にエネルギーが流れるところを想像する。考えるのでなく感じる事だ。するとあなたの筋肉(体の部分)がゆっくりと動きたがっている事を発見するはずだ。エネルギー体操をする上で重要なのは、実際の動きでなく、流れゆくエネルギーを感じることである。