体が真に求めるものは何?



――その人が、その時、本当に必要なものをどう見極めるか。
――組織がそれを作る原料を求めるのはいつ? 又それは何?

人が食べる理由はいくつかある。しかしその中の一つだけが体を作る原料を作る組織にとって真に必要なものだ。人体の細胞は絶え間なく使われ、もし食べ物のかたちで組織を作る原料を体に与えなかったら(光だけで生きている人は別)組織は完全に機能するために必要なものを失くすだろう。それを私たちは飢餓と呼ぶ。

体は常に真に体が求めるものを示す。これは代謝によって起こる。代謝は潜在意識の具現化の一つだ。あなたは空腹を感じる。もちろん空腹を感じる原因は他にもある。例えば(一番多いケース)出せない感情、考え、したいという意思。ここからゲームが始まる、あなたが感じる空腹はどこから来るのか。感情からか、何かをしたいながらもいまだ表せずにいる意思か、それとも出せずにいる何かからくるのか。
それは本当の体の要求か。

静かな場所に座って、完全にリラックスし、自分に尋ねてみなさい。

この空腹感は何? 頭より心を使ってこの質問をする事。答えが自ずと湧き上がるまで待ちなさい。
ここで一番にすべきことは、何もしないことだ。
頭の活動をやめ、思考を止める。なぜなら頭を使って答えを見つけるのではなく、感じる必要があるからだ。そして何らかの感情、イメージ、考えが生じるのを感じる。

多くの場合、もしそれが真に体が欲するものなら特に何も起こらない――食べたいものがもっと具体的になるかもしれない。そうでない場合、空腹感は消え去る。ということは、体が真から欲していたものではなかったと知る。
多くの場合、あなたにとって重要な感情やイメージ、考えなどが浮かび今まで心の奥で欲していたものが何かのヒントとなりえる。

もしそのような事が起こらない場合は、もう一度考える。
心底欲しているものはなにか。何を心から食べたいのか。もし、例えばそれがゆでたジャガイモなら、パンを手にしてはいけない。頭でなく心で、じっくり自分に聞いてみる、本当にゆでたジャガイモが食べたいのか。
そして、もし本当なら――。

1.ジャガイモを目の前に置いて座る。ジャガイモに全ての神経を集中して、組織体にとってこれが本当に適切な物質なのか「感じ」とる。そのまましばらく黙想する。

2.ジャガイモをとり口の前に置き匂ってみる。同じ様に黙想をして体と心の答えを感じる。

3.ジャガイモをかじり、ゆっくりと、長時間、少なくとも2分間――できれば3〜5分、噛み続ける。その食べ物の味が変わるまで噛む。
物を食べるとき、噛む時、味が変わるまで噛み続けるというのが一番重要だ。それくらい噛むまではけして飲み込んではいけない。
味が変わったときに初めて、それが本当に体が欲しているものなのかどうかが分かる。だからそうなるまで待つべきである。
食べ物の味が変わった時、おいしいものでなく不快とさえ思えて飲み込みたくなくなるかもしれない。食べ物への依存を絶つ上で役立つ一つの方法だ。

4.この方法を飽きるまですると良い。この方法なら、いつもよりずっと少なく食べるようになると気づくに違いない。

この方法は、意識的食事法と呼ばれる。意識的食事法は体重過多の問題を解決する。この食事法によって余分な体重を落とし、体が本当に求めるものだけ受け取るようになるので健康になる。意識的食事法はブレサリアンへの道の一つである。
なぜなら肉体的効果だけでなく、あなたと食べ物の関係を理解させるからだ。食べ物から学ぶ事ができれば、それはそれで十分といえる。